【特集】知って学ぼう!習志野分屯基地(前編)

現在配備されている「地対空誘導弾ペトリオットミサイル」とは?

それではここで高射隊が運用する地対空誘導弾ペトリオットミサイルシステム「Pac-3」について学んで行きましょう。よく耳にする「Pac-3」は誘導弾の名称ですが、それを発射するにあたり5台のトラックの荷台に設置された各設備が必要となり、またこの5台が1つのチームなり運用されています。 「Pac-3」は米国製のミサイルシステムですが、日本配備の際に日本向けのカスタマイズもされており米軍の使用する物とは多少異なる部分もあるようです。 以下の5台が機動展開後、情報収集、管制等を行い、迎撃用の「PAC-3」ミサイルの発射を行います。

 

レーダー装置(RS:RADAR SET) 多機能フェーズド・アレイ・レーダーで、高射隊に進入する全ての目標を捜索、追随するほか、発射したミサイルの追随を行う。

 

射撃管制装置(ECS:ENGAGE CONTROL STATION)防空戦闘時、唯一人員が配置される器材であり、レーダー装置や発射機などを統制する高射隊の中枢の器材である。

 

発射機(LS:LAUNCHING STATION) 高射隊が保有するミサイルの発射装置であり、ミサイルを内蔵するキャニスタを最大4個搭載可能である。防空戦闘間、射撃管制装置からの統制により、無人で射撃を行う。

 

アンテナ・マストグループ(AMG:ANTENNA MAST GROUP)展開時は、それぞれのアンテナ部を展開・伸張させ、射撃管制装置(ECS)を介して、他高射隊及び指揮所運用隊間の音声、データ伝送を行う。

 

電源車(EPP:ELECTRIC POWER PLANT)搭載してある2基のエンジンを運転させ、ケーブルを介してそれぞれの器材に電源供給を行う。

 

陸上自衛隊の「総火演」で展示されているように、近年の日本の防衛思想は「素早く駆けつける」「撃ったら立ち去る」「また別の場所から撃てる体制を整える」といった即応性、機動性、俊敏性を求められており、航空自衛隊の高射隊も同様の構想に基づいた運用が行われているようです。 仮にもしこの発射機が直接上空から狙われる事があればそのままミサイルまたは別組織との連携にて迎撃を行い、もしこの5台のシステムが地上から狙われる事があれば、発射要員が武装し設備を守る為の応戦を行うこととなります。

ミサイルマスター「弾職人」の名に込められた高い練度は、次回「後編」にて!本邦初公開となる!? 地対空ペトリオットミサイルシステムの機動展開〜発射・装填訓練のレポートでご紹介させていただきますのでご期待ください!

 

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